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オーダーメイドロボットの種類を徹底解説|構造・用途別の選び方ガイド


近年、人手不足の解消や生産性向上を目的に、自社の現場に合わせた「オーダーメイドロボット」を導入する企業が増えています。しかし一口にオーダーメイドロボットといっても、その種類は構造や用途によってさまざまで、「どのタイプを選べばよいのかわからない」という声も少なくありません。

この記事では、オーダーメイドロボットの種類を「構造別」と「用途別」の2つの視点から整理し、それぞれの特徴やメリット、選び方のポイントまでわかりやすく解説します。導入を検討している方は、ぜひ最適な一台を見つける参考にしてください。

オーダーメイドロボットとは?既製品との違い

オーダーメイドロボットとは、利用する企業や現場の課題・作業内容に合わせて、専用に設計・製作するロボットのことです。既製品(標準機)のロボットは汎用性が高い一方で、自社の生産ラインや特殊な作業内容にそのまま当てはまらないケースも多くあります。

オーダーメイドであれば、可搬重量・アームの長さ・動作範囲・周辺機器(ハンドやカメラなど)まで、現場のニーズに合わせて一から構築できます。そのため「既製品では対応できない作業を自動化したい」「限られたスペースに収めたい」といった要望にも柔軟に応えられるのが大きな魅力です。

【構造別】オーダーメイドロボットの主な種類

まずは、ロボットの「形」や「動き方」による分類を見ていきましょう。産業用ロボットは構造によって大きく次の5種類に分けられ、これらがオーダーメイドの土台となります。

1. 垂直多関節ロボット

人間の肩・肘・手首のような関節を持ち、複雑で自由度の高い動きができるタイプです。一般的に6軸または7軸の構成を持ち、最も普及している産業用ロボットといえます。溶接・組立・搬送・塗装など幅広い作業に対応でき、汎用性の高さからオーダーメイドのベースとしても多く採用されています。

2. 水平多関節ロボット(スカラロボット)

水平方向にアームが動くタイプで、「SCARA(スカラ)ロボット」とも呼ばれます。3〜4軸のコンパクトな構造で省スペースに設置でき、上下方向の剛性が高いのが特徴です。部品の押し込みやピックアンドプレース(つかんで置く作業)を得意とし、組立工程で広く使われています。垂直多関節に比べてコスト面で優位な点もメリットです。

3. 直交ロボット

縦・横・高さ(XYZ)の3方向にスライドして直線的に動くタイプで、「直交座標ロボット」「ガントリーロボット」とも呼ばれます。構造がシンプルで位置決め精度が高く、搬送・組立・検査など直線的な動きで完結する作業に向いています。可動範囲やストロークを自由に設計しやすく、オーダーメイドとの相性が良いタイプです。

4. パラレルリンクロボット

複数のアームを並列に配置し、先端を高速かつ精密に動かすタイプで、その見た目から「ゲンコツロボット」とも呼ばれます。軽量物の高速ピッキングや仕分けを得意とし、食品・医薬品・電子部品などの分野で活躍します。スピードと精度を両立したい現場に適した種類です。

5. 協働ロボット

安全柵を設けず、人と同じ空間で協調して作業できるタイプです。人がそばにいるときは安全な速度・力で動作し、接触を検知すると安全に停止します。リスクアセスメントを実施すれば安全柵なしで運用でき、限られたスペースでの自動化や、人とロボットの分業を実現したい現場で導入が進んでいます。

【用途別】オーダーメイドロボットの種類


次に、「何のために使うか」という目的・用途による分類を紹介します。同じ構造でも、用途に合わせて周辺機器やソフトを組み合わせることで、まったく異なる役割を担います。

生産・組立用ロボットシステム

製造現場で、部品の組立・加工・溶接・塗装などを自動化するためのシステムです。ロボット単体ではなく、搬送装置・治具・センサー・制御盤などを含めた「ライン全体」をオーダーメイドで構築するケースが多く、省人化や品質の安定に大きく貢献します。

搬送ロボット(AGV・AMR)

工場や倉庫内で、部品や製品を自動で運ぶロボットです。決められたルートを走行するAGVや、周囲を認識して自律走行するAMRなどがあり、運搬する物の重量やレイアウトに合わせてオーダーメイドで設計されます。物流現場の省力化に欠かせない存在です。

検査・測定ロボット

カメラやセンサーを搭載し、製品の外観検査や寸法測定を自動で行うロボットです。人の目では見落としがちな微細な不良も安定して検出でき、検査品質の均一化につながります。検査対象に合わせたカメラ・照明・判定ソフトの組み合わせが、オーダーメイドの腕の見せどころです。

コミュニケーション・キャラクターロボット

受付・接客・案内などで人と対話するロボットや、企業オリジナルのキャラクターを再現したロボットもオーダーメイドで製作されています。イラストやデザインを基に3Dデータ化し、モーター・カメラ・スピーカーなどを組み合わせて、世界に一つだけのロボットをつくることが可能です。

展示・エンタメ・研究用ロボット

博物館やテーマパークの展示物、イベント演出、大学・研究機関の実験用など、特殊な目的に特化したロボットもあります。動く復元模型やアミューズメント向けの造形ロボットなど、既製品では実現できない一点ものを、専門メーカーが企画から設計・製作まで一貫して対応します。

オーダーメイドロボットを導入する3つのメリット

オーダーメイドロボットには、既製品にはない次のようなメリットがあります。

1つ目は、自社の現場に最適化できる点です。作業内容や設置スペースに合わせて設計するため、既製品では難しかった作業も自動化でき、ムダのない運用が実現します。2つ目は、生産性と品質の向上です。人手による作業のバラつきをなくし、24時間安定した稼働が可能になります。3つ目は、将来の拡張に対応しやすい点です。設計段階で増産や仕様変更を見据えておけば、長期的に使い続けられるシステムを構築できます。

オーダーメイドロボットの種類を選ぶ3つのポイント

数ある種類の中から最適なロボットを選ぶには、次の3点を整理することが大切です。

目的を明確にする:何の作業を、どこまで自動化したいのかを具体化する
作業条件を洗い出す:扱う物の重量・サイズ・スピード・設置スペースなどを確認する
メーカーに相談する:構造別・用途別の特徴を踏まえ、専門メーカーに最適な構成を提案してもらう
特に、構造(垂直多関節・スカラ・直交など)と用途(生産・搬送・検査など)はセットで考えることが重要です。自社だけで判断が難しい場合は、早い段階で実績のあるメーカーに相談することで、コストとのバランスがとれた無駄のない導入につながります。

オーダーメイドロボットに関するよくある質問
Q. オーダーメイドロボットは既製品より費用が高くなりますか?A. 一台あたりの初期費用は既製品より高くなる傾向があります。ただし、自社の作業に最適化されているため、省人化や不良削減による効果が大きく、長期的にはコストメリットが出やすいのが特徴です。

Q. 製作期間はどのくらいかかりますか?A. ロボットの種類や規模によって異なりますが、ヒアリング・設計・製作・据付・調整まで含めて数ヶ月程度が目安です。仕様が複雑なほど期間は長くなるため、余裕を持ったスケジュールで相談するとよいでしょう。

Q. 導入後のメンテナンスは対応してもらえますか?A. 多くの専門メーカーが、保守・点検やトラブル時の対応をサポートしています。長く安定して使うためにも、製作だけでなくアフターサポート体制まで確認して依頼先を選ぶことが大切です。

まとめ
オーダーメイドロボットの種類は、「構造別」と「用途別」の2つの視点で整理すると理解しやすくなります。構造別では垂直多関節・水平多関節(スカラ)・直交・パラレルリンク・協働の5種類、用途別では生産/搬送(AGV・AMR)/検査/コミュニケーション/展示・研究などに分けられます。

それぞれに得意な作業や適した現場があり、目的と作業条件を明確にすることで、自社にぴったりの一台が見えてきます。導入を成功させるためにも、まずは「何を自動化したいのか」を整理したうえで、専門メーカーへ相談することをおすすめします。

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