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オートメーションロボットとは?定義や種類・産業用ロボットとの違いをわかりやすく解説


近年、製造業をはじめとするさまざまな業界で「オートメーションロボット」という言葉を耳にする機会が増えました。しかし、「オートメーション」と「ロボット」がそれぞれ何を指すのか、また産業用ロボットや協働ロボットとどう違うのかを正確に説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか。

本記事では、オートメーションロボットの定義を基礎からわかりやすく整理し、あわせて主な種類や関連用語との違いについても解説します。自動化の導入を検討している方や、社内で説明資料を作成する担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

オートメーションロボットの定義

オートメーションロボットとは、一般的に「人の手を介さずに、あらかじめ設定された作業や判断を自動で実行する機械・システム」を指す言葉です。明確な学術的定義があるわけではなく、「オートメーション(自動化)」と「ロボット」という2つの概念を組み合わせた総称として使われています。

そのため、オートメーションロボットを正しく理解するには、まず「オートメーション」と「ロボット」それぞれの定義を押さえておくことが重要です。

オートメーション(自動化)の定義

オートメーション(automation)とは、これまで人間が行っていた作業や工程を、機械やコンピュータに置き換えて自動的に処理する仕組みのことです。日本語では「自動化」と訳されます。

オートメーションの本質は、単に機械が動くことではなく、「検出(センシング)→判断(制御)→動作(アクチュエーション)」という一連の流れを、人の操作なしに繰り返せる点にあります。温度センサーの値に応じて装置が自動で稼働するような仕組みも、広い意味ではオートメーションの一種です。

ロボットの定義

ロボットについては、JIS(日本産業規格)やISO(国際標準化機構)で定義が定められています。JIS B 0134では、産業用ロボットを「自動制御によるマニピュレーション機能又は移動機能をもち、各種の作業をプログラムによって実行できる、産業に使用される機械」と定義しています。

つまりロボットとは、次の3つの要素を備えた機械といえます。

センサー:周囲の状況や対象物の位置を検出する
制御装置(頭脳):プログラムに基づいて動作を判断する
駆動装置(アーム・車輪など):実際に作業や移動を行う
この3要素を備え、プログラムの変更によって多様な作業に対応できる点が、単なる自動機械とロボットの大きな違いです。

「オートメーションロボット」とは何を指すのか
以上を踏まえると、オートメーションロボットとは「自動化を目的として導入されるロボット全般」を指す言葉と整理できます。文脈によっては、工場の生産ラインで稼働する産業用ロボットを指す場合もあれば、搬送ロボットやソフトウェア上で動くRPAまで含めた広い意味で使われる場合もあります。

重要なのは、「どの範囲の自動化を担うロボットなのか」を意識して言葉を使い分けることです。

オートメーションロボットの主な種類


オートメーションロボットと呼ばれるものは、活躍する場面や形態によっていくつかの種類に分けられます。ここでは代表的な4つを紹介します。

産業用ロボット

産業用ロボットは、工場の生産ラインなどで溶接・塗装・組立・搬送といった作業を担うロボットです。垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット(スカラロボット)、直交ロボット、パラレルリンクロボットなどの形態があり、高速・高精度で同じ作業を繰り返せる点が特長です。

安全柵の内側で稼働することを前提としており、人と作業スペースを分離して使用するのが基本です。

協働ロボット

協働ロボットは、安全柵なしで人と同じ空間で作業できるように設計されたロボットです。接触を検知すると自動停止する機能などを備えており、人が行う作業の一部だけを自動化したい場合や、省スペースで導入したい場合に適しています。

近年は中小企業でも導入しやすい価格帯の製品が増え、オートメーション化の入り口として注目されています。

搬送ロボット(AGV・AMR)

搬送ロボットは、工場や倉庫内でモノの運搬を自動化するロボットです。床に敷いた磁気テープなどに沿って走行するAGV(無人搬送車)と、センサーで周囲を認識しながら自律走行するAMR(自律走行搬送ロボット)に大別されます。

物流業界の人手不足を背景に導入が急速に進んでおり、生産工程だけでなく「工程間の運搬」まで含めた自動化を実現する存在です。

RPA(ソフトウェアロボット)

RPA(Robotic Process Automation)は、パソコン上の事務作業を自動化するソフトウェア型のロボットです。データ入力や帳票作成、システム間の転記といった定型業務を、人間の操作を再現する形で自動実行します。

物理的な機体を持たない点で産業用ロボットとは大きく異なりますが、「人の作業を代替して自動化する」という目的は共通しており、広義のオートメーションロボットに含まれます。

オートメーションロボットとFA(ファクトリーオートメーション)の関係

オートメーションロボットとあわせてよく使われる言葉に「FA(ファクトリーオートメーション)」があります。FAとは、工場の生産工程全体を自動化する取り組みや、そのためのシステム全般を指す言葉です。

両者の関係を整理すると、FAが「工場全体の自動化」という大きな枠組みであるのに対し、オートメーションロボットはその中で個々の作業を担う「構成要素のひとつ」と位置づけられます。FAはロボットのほかにも、PLC(制御装置)、センサー、コンベア、画像検査装置などさまざまな機器が連携して成り立っています。

つまり、ロボットを1台導入すること自体が目的なのではなく、工場全体の生産性向上というFAの目標に向けて、どの工程にどのロボットを組み込むかを設計することが重要なのです。

オートメーションロボットを定義から理解しておくべき理由

言葉の定義を押さえることは、単なる知識の整理にとどまらず、実務上も大きな意味があります。

第一に、社内外での認識のズレを防げることです。「ロボット導入」と一口に言っても、産業用ロボットを想定する人もいれば、RPAを想定する人もいます。定義と種類を共有しておけば、検討段階での行き違いを避けられます。

第二に、自社に合った自動化手段を選びやすくなることです。自動化したい対象が「物理的な作業」なのか「事務作業」なのか、「1つの工程」なのか「工程間の運搬」なのかによって、選ぶべきロボットの種類は変わります。定義と分類を理解していれば、比較検討の軸が明確になります。

まとめ

オートメーションロボットとは、「自動化(オートメーション)を目的として導入されるロボット全般」を指す総称です。JISではロボットを「自動制御による機能をもち、プログラムによって各種作業を実行できる機械」と定義しており、センサー・制御装置・駆動装置の3要素を備える点が特徴です。

その種類は、産業用ロボット・協働ロボット・搬送ロボット(AGV/AMR)・RPAなど多岐にわたり、工場全体の自動化(FA)を構成する重要な要素として位置づけられています。

自動化の検討を始める際は、まず「自社のどの作業を、どの種類のロボットで自動化するのか」を定義に立ち返って整理することが大切です。

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